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ロードバイクでゆるポタした日々の記録です( ´∀`)

あざみライン初見の感想


はじめに

ロードバイク乗り始めてからずっと気になっていたあざみラインに行ってきました。ここ最近、200キロライドも獲得2,000mを超えるGRも完走できた今なら行けると思ったので。

 

さてそのあざみラインのルート情報はこちら。全長11.4km、標高差1,160m、平均勾配10% 。世にある激坂の中でもトップクラスのやべぇルートです。

序盤、中盤、終盤。斜度が緩む箇所は数える程度。隙がないよね(誰だこのルートを作ったのは)



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スタートから3キロ地点の壁画まで

スタートは道の駅須走。道の駅の裏にあるトンネルを抜けるとあざみラインに合流できます。

3キロ地点には鳥の絵が書かれた壁画?があるのですが、そこまでほぼ直登、10%の坂が続きます。序盤から耐える展開です。踏み込んではならないと言い聞かせ、心拍も抑えつつ我慢して登る時間。日光を遮る木々もあまりなく、直射日光でジリジリと焦がされる感覚。ボトルの冷えた水を体にかけ、黙々と進みます。

鳥の壁画まで登りきれば、あざみラインでは貴重な平坦区間。ここで足を止めて補給するのがベストと判断しカロリーメイトを摂取。フルーツ味、久しぶりに食べましたが、昔と味変わったのかしら?思った味よりも濃く感じました。

 

3キロ地点から6.6キロ地点の砂防堰堤まで

3キロ地点から5キロ地点くらいまでは平均7%程度の坂が続きますが、序盤と比べると幾分優しい斜度です。ここも頑張らず淡々と、鳥のさえずり声を聞きながらゆったりのんびりゴールへ一歩一歩。

 

そして問題が6.6キロ地点にある砂防堰堤です。堰堤を避けるように続く道は15%を超え、登りきったら一度、下ります。

 

この下りを終えると‥いよいよあざみラインは真の実力を発揮しています。18%の坂のお出ましです。斜度も厄介ですが、道幅が狭くなるのも厄介。あまりの斜度、ハンドルにしがみつくような前傾姿勢を取り、ペダルを踏み込まないと転倒しかける傾斜。斜度がきつすぎると、車体のコントロールに手一杯になる。こんな坂は初めてでした。明神三国はまだ、道幅が広かった分、心理的に余裕がありましたが、あざみの18%は道が狭い。これが怖い。後ろから車来ないでと祈る時間でした。

 

6.6キロ地点の砂防堰堤から9キロ地点付近まで

砂防堰堤から大体7,8キロ地点までほぼ18%です。とてもじゃないですが自転車で登り坂ではない。ふともも、ふくらはぎ、腰が痛むこともあり、落車する危険性もあったので押し歩きを選択。

 

8キロ地点付近で一度腰を下ろしてラムネと塩タブレット、ゼリーを3つ補給。残りは約3キロなれど、満身創痍。これまでいろいろな坂を越えてきたから、あざみも行けるはず。そう思ってはいましたが、相手はあくまで最強あざみライン。無理に登ってはいけない。この補給は大正解だったと自負してます。

ひたすら上り続けていると、疲れていることもあり判断力が鈍ってしまうことも防ぐため、時間を取って休憩。最後まで完走しきれば誰でも優勝なのです。道中どれだけ休んでもいいのです(暴論)

 

9キロ地点付近からゴールまで

9キロ地点付近からも大体10%の坂。ペダル漕いでも時速4キロと、ほぼ速歩きと同じじゃないか‥。と思えど、歩くよりかは幾分早いためやっぱりペダルを漕ぐ時間帯。ただ、あまりにも斜度が暴力的なので時速2キロの押し歩きもして進む進む。すると、9、10、11キロ地点はなんと時々平坦と下り坂がでてきます。あざみライン、優しい所あるじゃん‥と、DV彼氏がたまに優しくしてくれたからときめく彼女の気持ちがわかりかけてしまうバク。まぁ平坦の後も、下り坂のあとも、登り12%でぶってくるのがあざみさん。クライムproの表示で残り400m、上りは21mと表示されてからは頑張りました。ここまで来たらゴールはすぐそこ。美味しいご飯が待っているから!

 

 

最後の折り返しを終えると、視界が開けてきて、富士山らしき姿がチラチラ見えてきます。ここまでくればゴールはすぐそこ。富士山が見えたら右折すると、富士山須走口五合目の山小屋、菊屋さんに到着です。所要時間実に2時間10分。あざみライン完走です。
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五合目での出来事

菊屋さんでは椎茸茶のサービスをいただけました。これが実に美味しかった。味が濃い目の椎茸茶、あざみラインに分からされた体と心を癒やしてくれる‥。そしてお食事もいただけます。注文したのは山菜うどん。うどんの麺、おつゆ、具材の山菜にかぼちゃの天ぷら。今この瞬間、最も美味しい食べ物でした。あまりの美味しさについ完飲完食。ハンガーノック防止の為です。仕方ないね(もっと食べたかった)
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山菜うどんと椎茸茶で幸せを噛み締めて駐輪所に向かうと、あざみラインを登ってきた自転車乗りの方と遭遇。少しお話をしたところ、午前中はスバルラインを走り、午後はあざみラインを走ったとおっしゃってました。な、なんて丈夫な体なんだ‥。

このあとあざみラインのダウンヒルで後ろからぶち抜かれてさらに驚きました。やはり脚、脚がすべてを解決するのだろう‥。

 

そして菊屋のオジサマに聞いたところ、富士山の看板は駐車場へ続く道の脇にあるとのこと。ここまで来たら登りきってやろう、ということで看板で撮影したあと、駐車場までプチヒルクライム
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この駐車場はツアー・オブ・ジャパン富士山ステージのゴール地点。つまりここまで登りきったということは真の意味でツアー・オブ・ジャパン富士山ステージコース完走、ということですね。完走した感想ですか?あざみラインを足つきもせずに40分で完走する選手は人間じゃない(褒め言葉)
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下山するためモンベルのジオライン、冬用グローブを装着しいざダウンヒル。登りは2時間10分かかったあざみライン、下りはわずか30分で下山完了。強烈な登り坂は、強烈な下り坂になり、地球の重力の後押しを受けてバンバン加速。特に鳥の壁画からあざみラインのスタート地点までのストレートは最高にハイな気分になりましたね。あまりにも加速するもんだから、アクセルシンクロできそうだった。

 

ゴールしてからの後語り的なやつ

あざみラインを完走した後は足柄駅近くにあるあしがら温泉に入浴し、足柄駅から輪行して帰宅することにしました。あざみライン登っている途中何度もふらついたこともあり、日も沈んでからのナイトライドをするのは危険と判断したためです。※本当はフロデリタイアしたかっただけ。

 

ちなみにあしがら温泉の入浴料は600円。持ち帰りのタオルも含めると850円と良心的価格。なにより露天風呂から富士山を見ながらのんびりできるのが+223点。サウナ水風呂、まったりする椅子もあり。ここを実家としたい。

 

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↑あしがら温泉のフォトスポット。こういう窓好き。


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暖かい光があたる足柄駅。あしがら温泉からの道のりは下りのみなので、温泉に入ってさっぱりした体のまま列車に乗れるのが嬉しい。

 

まとめ

あざみライン、噂に違わぬ激坂でした。斜度だけで言えば明神三国も近いものありますが、明神三国と比べてとにかく長い。道が狭い。何より高地であることから酸素が薄い。補給食を持参しておくことはもちろん、無理して登ろうとしてはいけない坂ですね。押し歩きはどんどんやっておくのが正しい判断だと自身を持って言えます。

 

また、6.6キロ地点以降は斜度が誇張なしに10%を下回る区間がほぼなしと、ルート作成者に呪詛をかけたくなる設計です。たまーに出てくる5%区間や、残り9キロ地点以降ちょこちょこ現れる平坦区間はペダルを踏む。斜度10%以上の区間は押し歩き、またはゆっーっくりペダルを踏むで対応するべきですね。

これまでのどんな坂よりも攻略に苦労した坂でしたが、その分、ゴールしたときの感動はひとしお。ゴール地点手前まで空を覆い隠していた木々がなくなり、富士山が姿を見せてくれたときの感動は‥ぜひ味わってほしいです。

 

まとめると、あざみライン完走は自信になるが、一度登ればいいかな、という坂でした。二度目はあるのかなぁ‥。